Olympusのレンジファインダーカメラ「35DC」をお買取りさせて頂きました。レンジファインダーカメラとはどんなカメラ?


レンジファインダーカメラとは?

レンジファインダーカメラは、一般的に「距離計カメラ」とも呼ばれ、カメラ内の「距離計」を使ってピントを合わせる独自の方式を持っています。一眼レフカメラのようにレンズを通った光をファインダーで直接見るのではなく、カメラ本体に設けられた2つの小さな窓から入る光を組み合わせることで、ファインダーに映し出された「二重像」を合わせてピントを調整します。

例えば、レンジファインダーカメラのファインダーを覗いたとき、ピントが合っていない場合、被写体が二重に映ります。ピントリングを回しながら、その二重像をぴったり重ね合わせることで、適切なピントが合っていることが確認できます。

特にフィルムカメラ時代に人気があり、現在でも一部のカメラ愛好家やスナップ写真を楽しむ人々から強い支持を受けているタイプのカメラです。Olympusの「35DC」は、そんなレンジファインダーカメラの一例で、コンパクトで持ち運びに便利な一台として人気を集めてきました。


レンジファインダーカメラの特徴とは?

レンジファインダーカメラには、他のカメラにはない独特の魅力と操作感があります。ここでは、レンジファインダーカメラのメリットデメリットについて詳しく見ていきましょう。

レンジファインダーのメリットは?

コンパクトで軽量

レンズに光を反射させるためのミラーやペンタプリズムが不要なため、一眼レフカメラと比べて小型かつ軽量です。持ち運びに便利で、特に街中でのスナップ撮影に向いています。

シャッター音が静か

ミラーがないため、シャッター音が非常に小さく、静かな場所での撮影や被写体に気づかれたくないシチュエーションで役立ちます。

ブラックアウトしない

シャッターを切ったときにファインダーが暗くならず、常に被写体を確認し続けることができます。一眼レフではミラーが跳ね上がる際に一瞬視界が失われますが、レンジファインダーカメラではこの心配がありません。

ピントが合った状態で視界を確認できる

レンズの光学系とは独立してファインダーを覗くため、ピントが合っているかどうかを確認しながら撮影することができます

レンジファインダーのデメリットは?

オートフォーカスが使えない

レンジファインダーカメラはすべて手動でピントを合わせる必要があるため、素早く撮影するのが難しい場合があります。特に動きのある被写体を撮影する際には、マニュアルフォーカスに慣れるまで時間がかかるでしょう。

望遠レンズとの相性が悪

ファインダーの光学系がレンズとは異なるため、望遠レンズを使用するとファインダー内の像が拡大されません。ファインダーで見た通りに撮影できないため、正確なフレーミングが難しいです。

パララックス(視差)が発生する

レンズとファインダーが別の位置にあるため、特に近接撮影ではファインダーで見えたものと実際に撮影される写真の構図にズレが生じる可能性があります。

マクロ撮影に向かない

ピント合わせが距離計を使って行われるため、接写には不向きです。マクロ撮影を得意とするカメラではありません。


レンジファインダーカメラの人気ブランドは?

レンジファインダーカメラは、現在ではデジタルカメラや一眼レフカメラの影に隠れてしまいましたが、フィルムカメラの黄金時代には多くの名機が登場しました。ここでは、代表的なレンジファインダーカメラのブランドとその代表機種をご紹介します。

Leica(ライカ)

レンジファインダーカメラといえば、真っ先に名前が挙がるのがドイツのライカです。特に1954年に発売された「Leica M3」は、カメラの歴史に残る名機です。レンジファインダーの代表的モデルとして、Mシリーズが世界中のカメラ愛好家に愛されています。

Nikon(ニコン)

ニコンも1950年代にレンジファインダーカメラを製造していました。特に「Nikon SP」は、ライカに対抗する国産の名機として知られています。現在でも中古市場で非常に高値がついており、ファンから根強い人気を集めています。

Canon(キヤノン)

キヤノンもレンジファインダーカメラを数多く製造していました。特に1950年代の「Canon VT」や1960年代の「Canon 7」などが代表機種です。ライカに追いつけ追い越せと頑張っていた時代のキヤノン製レンジファインダーは、今でも手頃な価格で入手可能です。

Contax(コンタックス)

ドイツのコンタックスは、ツァイスレンズと組み合わせた高品質なカメラで知られています。1950年代のクラシックモデルは特に評価が高く、中古市場でも人気の高いブランドです。

Voigtländer(フォクトレンダー)

Voigtländerは、ドイツの老舗光学機器メーカーで、特に「BESSA」シリーズがレンジファインダーカメラとして評価されています。日本のコシナと共同開発されたBESSAシリーズは、現代でも中古市場で人気です。


まとめ

レンジファインダーカメラは、デジタルカメラや一眼レフカメラとは一線を画す独特の魅力を持つカメラです。機械式でコンパクトなデザイン、そしてシャッター音の静かさや軽快な操作感は、スナップ撮影や日常の中での撮影に最適です。

もちろん、オートフォーカスが使えないことや望遠撮影に向かないといったデメリットもありますが、手動でのピント合わせや独自の撮影スタイルを楽しむことができるカメラとして、今でも高く評価されています。

レンジファインダーカメラはその独特な立ち位置から、操作には少しのコツと専門知識が必要ですが、ALPSTOREではそんなレンジファインダーカメラのお買取りが可能です。査定は無料ですので、是非お気軽にお問い合わせくださいませ。