天皇陛下御在位記念銀貨とは？：歴史や価値、買取のポイントについて
天皇陛下御在位記念銀貨は、昭和天皇の御在位60年を記念して1986年（昭和61年）に発行されました。それまでに発行された銀貨はありましたが、いずれの銀貨も、純粋な銀だけではなく銅や亜鉛などの別の素材も含まれていた為、日本初の純銀の記念貨幣は、昭和天皇御在位60年記念銀貨が初となります。本記事では、この銀貨の情報や買取相場などについてご紹介をさせていただきます。
天皇陛下御在位記念銀貨とは？
昭和天皇御在位60年を記念して発行された10,000円銀貨は、それまでの記念貨幣は、それまでに発行された銀貨とは違い、純銀（銀1000）の素材で作られました。直径は35mm、重量は20gで、デザインには日本文化の象徴があしらわれています。
表面には日本の自然を表す「日の出」や吉祥を表現する「瑞鳥」が描かれ、裏面には皇室の象徴である「菊の御紋章」がデザインされています。また、ブリスターパック（プラスチック製のパッケージ）に封入されていることも特徴です。
発行枚数は1,000万枚と比較的多い部類のため、入手は比較的容易と言えます。
買取市場における価値と相場は？
天皇陛下御在位記念銀貨の現在の買取価格は、ブリスターパックに入っている綺麗な状態の物で平均10500円程となっております。額面よりは若干プラスですが、同時期に出た金貨などと比較するとプレミア価格にはなっていません。重さは約20gですので、素材だけの価値に換算すると、3000円程となるためです。
一方、同時期に発行された同じ20ｇの「10万円金貨」と比較すると買取価格は控えめです。金貨の場合、額面の2倍以上（約250,000円）のプレミア価格が付いているのに対し、銀貨は発行枚数が多いことや、銀の市場価値が金に比べて低いことが影響しています。
しかしながら、銀貨も銀行で両替するよりは買取をした方がお得になる場合もありますので、綺麗な状態の銀貨であればお買取りする価値は十分にあると言えます。是非ともご検討くださいませ。
偽造銀貨に注意
記念貨幣を取り巻く市場では、偽造品の存在も無視できません。2013年には偽造された「昭和天皇御在位60年記念10,000円銀貨」が発見され、大きな話題となりました。この偽造銀貨は、以下のような特徴がありました。
- 直径：本物よりもわずかに大きい。
- 文字やデザイン：線が太く、角に丸みがある。
- ギザの数：本物よりも少なく、形が角張っている。
これらの偽造銀貨は、材質に純銀が使われており、本物に近い重さや質感を持っていますが、細部の精巧さに欠けます。特にネットオークションやフリマサイトなどで購入を検討する際には注意しましょう。
まとめ
天皇陛下御在位記念銀貨は、日本初の純銀記念貨幣としての歴史的価値と日本的な美しいデザインも魅力です。現在の買取価格は額面を少し上回る程度ですが、そのままお金として使用するよりはお買取をした方がお得とも言えます。
ご自宅に眠る銀貨がありましたら、この機会にお買取りをしてみてはいかがでしょうか？
